大分県竹田市にある「ラムネ温泉館」に併設する美術館から、秘蔵の名品が東京にやってきます!
文豪川端康成が何度も訪れた竹田市、そしてかつての久住。山々に囲まれ、緑あふれる自然豊かな土地で、作家たちは名作につながる多くのインスピレーションを得ていたのでしょう。
今回、川端康成の書、画家高田力蔵の作品展示に加え、併せて竹田市在住のアーティストたちの作品や、ゆかりの作家の著書なども販売いたします。
新年の始まりにふさわしい展覧会となっております。ぜひご高覧ください。
〈ご 挨 拶〉
このたび、ギャラリーD&Sのオーナーであります松井昭夫様のお力添えで、『あれから70年・川端康成と竹田久住』と銘打った企画展を開催できますことに感謝いたします。
ここに展示している作品群は、ノーベル賞作家の川端康成の『書』を中心にした遺墨と、その川端の心友で春陽会の重鎮であった高田力蔵画伯の『くじゅう連山と長湯』の風景画を中心にしました。
川端と高田はひとつ違いで、生涯を通じて交流を続けました。特に、高田が東京で個展を開催するたびに推薦文を寄せ、さらには高田のそんな作品に魅せられ「こんな景色の素晴らしい場所があるのなら行ってみたい」と言って、高田の案内で久住高原から竹田の城下町に取材を兼ねて旅行したのでした。その時期は昭和27年と28年の2回に及びました。
実は、今回の企画展は私の生家である長湯温泉の大丸旅館と高田画伯との縁によって授けられたコレクションが中心になっています。そのきっかけは、戦後間もない頃に、当時の細田大分県知事の要請で芹川ダム完成記念の絵葉書を作成するために長湯に滞在した高田画伯を私の両親が支援したことに始まります。今でいう、アーティスト・イン・レジデンスです。数か月の滞在を過ごした高田画伯がお礼にと残した作品が『秋の長湯ダム』でした。
その後も私たちと高田画伯の交流は続くのですが、幸いにしてその延長線に登場したのが川端康成記念会の水原園博さんでした。平成23年のことであります。彼の導きで私たちは文豪の娘婿である東大名誉教授の川端香男里先生との邂逅を果たし、先生が亡くなられるまで強い絆で結ばれるのでありました。
ここから始まる新しいドラマのことは、この展覧会で知っていただけると思いますが、個人的なことを申し添えれば、「小さな温泉地で生まれたこのドラマのことを、何としてでも全国の舞台で知っていただきたかった」という長年の夢が実現したということです。
今は亡き水原氏、そして香男里先生を偲びながらの展覧会になりました。関係いただきましたすべての皆様に心から感謝申し上げてご挨拶とさせていただきます。
2024年1月13日
大分県長湯温泉・大丸グループ
長湯温泉アルベルゴ・ディフード協会 会長 首藤勝次
◯会期: 2024年 1月13日(日)ー1月28日(日) 10:00〜18:00
*主催代表(首藤勝次)らは13日、14日、26日、27日、28日在廊予定。その他の日も関係者が対応いたします。
◯場所: ギャラリーD&S
東京都文京区本郷2-18-9 ドームヒルズ本郷2F
本郷三丁目駅/水道橋駅から徒歩5分
◯主催: (一社)竹田市健康と温泉文化芸術フォーラム
◯事務局: 瀧下 TEL 080-2345-9537
ギャラリーでは常時換気をし、感染対策を施しております。
是非お気軽にお立ち寄りください。